2007年 07月 22日
エレアコとアコギ その1 |
エレアコとアコギという言葉が市民権を得てから久しい。
撥弦楽器(引っ張って、はじいて音を出す弦楽器)の中で最初にエレクトリック化されたのがギターだと思う。
チャーリー・クリスチャンの演奏には管楽器に対抗してソロがとれる喜びが満ち溢れていた。
しかし、その電気ギターの音色は生の音色とかけ離れていた。
それでもよかったのだと思う。
いままでと「同じ指使いで弾ける楽器」でみんなと合奏できるだけの「音量」を手に入れたのだから。
音色の変化は二の次だった、
音量がなければドラムス、ピアノ、管楽器と対等にわたりあえないのだから。
軽くピッキングしただけで管楽器と同じ音量を得ようと、
アンプの増幅率を極限まで上げていった。
信号の波形(音色)の位相の乱れ、歪み、奇数次倍音の増加は二の次だった。
しかも、そのような音色の変化を逆手にとり、
管楽器のブロウした音色に似せ、同時にフィードバックという無限のサスティーンも得た。
それは当時の電子技術と楽器産業と演奏者の、イマジネーションと欲望のバランスの上に成り立っていた。
ビートルズ以降レコーディングにマルチトラックレコーダーが普及する。
いわゆる、後追い、多重録音により、
レコーディングなら音量差のある楽器のアンサンブルも可能となった。
ギターのやさしい指弾きアルペジオ(例えば遠藤賢司のカレーライスのような)とドラムスのアンサンブルがLP上では可能になったのだ。
ここでピンク・フロイドのように
LPと同じアレンジの演奏をステージ上で演奏しようとするバンドが現れてくる。
アナログ技術の飛躍的な発展期においても、
それ以上に演奏者のイメージは広がり続け、
ライブでエンジニアは常にハウリングとの戦いとなる。
どうにかライブでアコギを使いたい。
エアーマイクでは音量が足らないし自由に動くこともできない。
どうにかライブでアコギの音色でドラムとアンサンブルしたい。
(60年代末のペンタングルのライブ映像を見ても、モニターSPなども近くになく、どうみつもってもジョン・レンバーンの指弾きの単音がリズム隊に聞こえているとは考えにくい)
構成の決まった曲なら、他のメンバーの音が聞こえなくてもプレイはできる。
それは、今も変わらない。
ただプレイヤーはより良いモニター環境を常に求める。
それが、新しい発見に結びつくからだ。
アコギをステージ上で自由に使う為に
バーカス・ベリー、C・デューサーなどのギターに内蔵する貼り付けタイプのピックアップが登場する。
ボディの木の振動を電気信号に変換するピエゾと呼ばれる素子と使っている。
ただし、一般的にピエゾ素子は構造的に高音域をよく拾い、
アコギの低音域(7/21のblog出ている音と聴こえている音、参照)は感度が鈍い。
従って、外部のイコライザーでハイをカットしてからブーストしなければならず、
また、増幅素子の応答特性も悪く、高インピーダンスもあいまって、SPから音の出る時には、
位相もみだれ、ヒステリックな倍音の乗った音になりがちだった。
そこで、オベーションとタカミネが登場する。
初めての商品としてのエレアコだ。
ご存じのようにこれらの音は一世を風靡する。
しかし、トラッドなアコギの音色とはまだまだ一線を引いた感があった。
それは商品化の段階で、006Pの9V電池を1つだけギターに内蔵するという「足かせ」があったからだと思う。
確かにそれでステージで使いやすい「「エレアコ」が商品化できた。
しかし、まだまだ音色は生とはかけ離れていた。
しかしその浸透はオベーションやタカミネがアコギの音だと思わせるほどだった。
いや、前に書いた歪んだエレキの音と同じ意味で、
新しいギターの音色が生まれたと言った方がよいだろう。
撥弦楽器(引っ張って、はじいて音を出す弦楽器)の中で最初にエレクトリック化されたのがギターだと思う。
チャーリー・クリスチャンの演奏には管楽器に対抗してソロがとれる喜びが満ち溢れていた。
しかし、その電気ギターの音色は生の音色とかけ離れていた。
それでもよかったのだと思う。
いままでと「同じ指使いで弾ける楽器」でみんなと合奏できるだけの「音量」を手に入れたのだから。
音色の変化は二の次だった、
音量がなければドラムス、ピアノ、管楽器と対等にわたりあえないのだから。
軽くピッキングしただけで管楽器と同じ音量を得ようと、
アンプの増幅率を極限まで上げていった。
信号の波形(音色)の位相の乱れ、歪み、奇数次倍音の増加は二の次だった。
しかも、そのような音色の変化を逆手にとり、
管楽器のブロウした音色に似せ、同時にフィードバックという無限のサスティーンも得た。
それは当時の電子技術と楽器産業と演奏者の、イマジネーションと欲望のバランスの上に成り立っていた。
ビートルズ以降レコーディングにマルチトラックレコーダーが普及する。
いわゆる、後追い、多重録音により、
レコーディングなら音量差のある楽器のアンサンブルも可能となった。
ギターのやさしい指弾きアルペジオ(例えば遠藤賢司のカレーライスのような)とドラムスのアンサンブルがLP上では可能になったのだ。
ここでピンク・フロイドのように
LPと同じアレンジの演奏をステージ上で演奏しようとするバンドが現れてくる。
アナログ技術の飛躍的な発展期においても、
それ以上に演奏者のイメージは広がり続け、
ライブでエンジニアは常にハウリングとの戦いとなる。
どうにかライブでアコギを使いたい。
エアーマイクでは音量が足らないし自由に動くこともできない。
どうにかライブでアコギの音色でドラムとアンサンブルしたい。
(60年代末のペンタングルのライブ映像を見ても、モニターSPなども近くになく、どうみつもってもジョン・レンバーンの指弾きの単音がリズム隊に聞こえているとは考えにくい)
構成の決まった曲なら、他のメンバーの音が聞こえなくてもプレイはできる。
それは、今も変わらない。
ただプレイヤーはより良いモニター環境を常に求める。
それが、新しい発見に結びつくからだ。
アコギをステージ上で自由に使う為に
バーカス・ベリー、C・デューサーなどのギターに内蔵する貼り付けタイプのピックアップが登場する。
ボディの木の振動を電気信号に変換するピエゾと呼ばれる素子と使っている。
ただし、一般的にピエゾ素子は構造的に高音域をよく拾い、
アコギの低音域(7/21のblog出ている音と聴こえている音、参照)は感度が鈍い。
従って、外部のイコライザーでハイをカットしてからブーストしなければならず、
また、増幅素子の応答特性も悪く、高インピーダンスもあいまって、SPから音の出る時には、
位相もみだれ、ヒステリックな倍音の乗った音になりがちだった。
そこで、オベーションとタカミネが登場する。
初めての商品としてのエレアコだ。
ご存じのようにこれらの音は一世を風靡する。
しかし、トラッドなアコギの音色とはまだまだ一線を引いた感があった。
それは商品化の段階で、006Pの9V電池を1つだけギターに内蔵するという「足かせ」があったからだと思う。
確かにそれでステージで使いやすい「「エレアコ」が商品化できた。
しかし、まだまだ音色は生とはかけ離れていた。
しかしその浸透はオベーションやタカミネがアコギの音だと思わせるほどだった。
いや、前に書いた歪んだエレキの音と同じ意味で、
新しいギターの音色が生まれたと言った方がよいだろう。
by interloid
| 2007-07-22 15:09
| 音楽